
「ストレッチはダイエット効果があるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
ストレッチが運動前のパフォーマンスを向上させたり、ケガを予防したりすることは知っていても、実際にダイエットにどのような効果があるのか、詳しく理解している方は少ないかもしれません。
また、ダイエットに挑戦している方であれば、「ストレッチだけで痩せられるの?」という疑問を抱いているでしょう。実は、ストレッチは体脂肪を燃焼させるだけでなく、基礎代謝を高める、柔軟性を向上させる、体全体の調子を整えるなど、ダイエットに欠かせない効果を持っています。
この記事では、ストレッチのダイエット効果や、効果的なやり方やコツについて詳しく解説していきます。
目次
ストレッチだけで本当に痩せる?

ストレッチは、ダイエットにおいて重要な役割を果たす運動の一つですが、単体で行っても脂肪燃焼を引き起こすほどのエネルギー消費量はありません。そのため、ストレッチだけで短期間に大幅な体重減少を期待するのは難しいでしょう。
ダイエット効果を実感するためには、ストレッチに加え、有酸素運動や筋力トレーニング、さらに食事管理を組み合わせることが必要です。これらをバランスよく取り入れることで、より効果的に脂肪を燃焼させ、健康的に痩せることができます。
とはいえ、ストレッチはダイエットに非常に効果的です。
この記事では、ストレッチがどのようにダイエットをサポートするのか詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ストレッチのダイエット効果とは?
ストレッチのダイエット効果について詳しく解説していきます。
血流が良くなる
ストレッチを日常的に行うことで、筋肉が柔らかくなり、血管をより柔軟に伸縮できるようになります。これにより、血液の流れがスムーズになり、体全体の血流が改善されます。血流が良くなると、酸素や栄養素が体の隅々まで行き渡りやすくなるため、細胞の働きが活発になり、代謝がアップします。
また、血行が良くなることで、老廃物や余分な水分が効率的に体外へ排出されやすくなります。これがダイエットにおいて重要なポイントで、脂肪の蓄積を抑え、むくみも解消されることで体がスッキリとします。
さらに、血流の改善によって内臓の働きがサポートされ、消化や排泄の効率も良くなるでしょう。
基礎代謝が上がる
ストレッチには、基礎代謝を向上させる効果があります。基礎代謝とは、私たちが何もしていなくても生命維持のために消費するエネルギーのことです。
ストレッチを行うことで、自律神経が整い、特に交感神経が活発に働くようになります。この効果により基礎代謝が向上し、日常生活の中でより多くのエネルギーが消費されるようになります。
また、ストレッチには筋肉を柔軟にする効果があり、凝り固まった筋肉がほぐれることで体全体の可動域が広がります。ストレッチをすると運動中の動きがスムーズになり、手や脚などがより自由に動かせるようになることもメリット。その結果、消費カロリーも増え、より効率的にダイエットを進められるでしょう。
むくみの解消と冷え性の改善
ストレッチは筋肉を動かすことで血流が改善され、むくみの解消に大きな効果をもたらします。むくみとは、血液の流れが悪くなることで皮膚の下に余分な水分が溜まる現象のことです。
水分が滞ることによって、顔や脚などが膨れたように見え、体全体が太って見えることがあります。そこで、ストレッチをすると血液の流れがスムーズになり、溜まった水分や老廃物が効率よく体外に排出されるようになります。その結果、むくみが改善され、顔や脚がすっきりと引き締まった印象を与えることができるのです。
さらに、血流が良くなることで、冷え性の改善にもつながります。冷え性は血行不良が原因の一つで、体温が低いと脂肪がつきやすくなることも知られています。ストレッチによって血行が促進され、体が温まりやすくなることで、冷え性の予防や改善にもつながります。
このように、ストレッチはダイエット効果を高めるだけでなく、体全体の健康をサポートする役割も果たします。
睡眠の質を改善し、ダイエットをサポート

質の良い睡眠は、ダイエットにおいて非常に重要です。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、脂肪燃焼を促進する働きがあるため、しっかりと睡眠を取ることでダイエット効果が高まります。
しかし、睡眠不足が続くと、食欲を増進させるホルモン「グレリン」の分泌が増加し、過食のリスクが高まってしまいます。このため、質の良い睡眠を確保することがダイエットの成功に欠かせません。
就寝前にストレッチを行うことで、副交感神経が優位になり、リラックスした状態で質の高い睡眠を得ることができます。質の良い睡眠が取れると、成長ホルモンの分泌が促され、脂肪燃焼がスムーズに進むため、痩せやすい体作りをサポートします。
就寝前のストレッチで意識したいのは、深い呼吸をしながらゆっくりとストレッチを行うことです。大きくゆったりと呼吸しながら、時間をかけて筋肉を伸ばしていくことで、副交感神経が優位になり、リラックス効果が高まります。心身ともに落ち着き、睡眠の質を向上できるでしょう。
食欲を抑制できる

ダイエット中、食欲をコントロールするのが難しいと感じることはよくあります。食事制限と運動を続けているとストレスが溜まり、過食に走ってしまうことも少なくありません。しかし、ストレッチを取り入れることで食欲を抑える効果が期待できることが、多くの研究で明らかになっています。
ストレッチを行うことで副交感神経と交感神経のバランスが整い、リラックス効果が得られます。さらに、交感神経が刺激されるとアドレナリンが分泌され、食欲を抑える働きがあるとされています。過食を防ぎ、ダイエットをサポートすることができるので、食事の約20分前にストレッチを行うと、食欲を抑えやすくなります。
ダイエット中のストレスや食欲の暴走に悩む方には、ストレッチが非常に効果的な方法となります。毎日のストレッチ習慣を身につけ、ダイエットを成功させましょう。
痩せやすい体作りに効果的なストレッチ方法
痩せやすい体を作るための簡単なストレッチ方法を紹介します。最初は体が硬く感じるかもしれませんが、続けていくうちに柔軟性が増し、だんだん楽に感じるようになりますよ。
ストレッチを習慣にすることができれば、痩せやすい体作りが可能になります。無理せず、コツコツ続けて、理想の体を目指していきましょう!
脂肪燃焼を促進する「肩甲骨ストレッチ」
肩甲骨が硬いと、脂肪が燃焼しにくく、痩せにくい体になってしまいます。肩甲骨の周りには「褐色脂肪細胞」があり、これを刺激することで脂肪が燃えやすくなります。肩甲骨ストレッチを行うことで、この褐色脂肪細胞が活性化し、脂肪燃焼を促進して痩せやすい体作りに繋がります。
さらに、肩甲骨を動かすことで背中にたまった余分な脂肪も減らすことができ、引き締まった後ろ姿を作ることができます。肩甲骨ストレッチを習慣にすることで、スタイルアップを目指すことができ、日常的に肩甲骨を動かしていない方でも、血行が改善され、スッキリとした感覚を実感できるでしょう。
- 耳と肩を近づけるように頭を横に倒し、30秒キープします。
- 反対も同様にやります。
- 両手を肩の高さに広げ、肘を90℃に曲げます。
- 肩甲骨を下げるようにして、肘を後ろに引き5秒キープします。
- これを10回くり返します。
むくみを解消し、痩せやすい体を作る「股関節ストレッチ」
股関節が硬くなると、足のむくみや全身の代謝低下を引き起こしやすくなります。股関節は普段の生活ではあまり使われないため、柔軟性が失われやすい部位です。この柔軟性の低下が血流を悪化させ、むくみを引き起こす原因になることが知られています。
股関節ストレッチを行うことで、血行が改善され、むくみが解消されるだけでなく、全身の代謝も活発になり、痩せやすい体づくりに役立ちます。特に、むくみを感じやすい下半身の血流改善に効果的で、定期的に股関節を柔らかくするストレッチを続けることが、ダイエット効果を高めます。
普段あまり動かさない股関節を意識的にストレッチすることで血流が良くなり、むくみが解消され、引き締まった体を作ることができるでしょう。
- 床に座り、右足の膝を曲げて、左足は後ろに伸ばします。
- 背すじを伸ばして左足の付け根をストレッチします。
- 上体を前に倒して、右足の股関節をストレッチします。
- それぞれ20秒キープして、反対も同様にやります。
姿勢改善で痩せやすい体に!「背中ストレッチ」
猫背が癖になっている人は、姿勢の悪さが原因で痩せにくくなっていることがあります。背中の筋肉をしっかりとストレッチすることで、姿勢を改善し、痩せやすい体を作ることができます。背中のストレッチを取り入れて、体全体のラインを整えましょう。

- 床に正座をして、両手を床につけて前に伸ばします。
- 背中がストレッチされているのを感じながら20秒キープします。
- 起き上がったら、5回くり返しましょう。
代謝を高めて痩せやすい体に!「足の後ろ側ストレッチ」
足の後ろ側ストレッチは、「ふくらはぎ」「膝裏」「ハムストリング(太もも裏)」をストレッチすることで血流が改善され、代謝がアップします。このストレッチを続けることで、痩せやすい体づくりに役立ちます。

- 仰向けになり、右足を伸ばしたまま上げます。
- 両手で右足首を持ち、できるだけ体に近づけます。
- つらい場合はタオルを足裏に引っかけてやってもOKです。
- 1分間キープしたら、反対も同様にやります。
体が硬いと、ストレッチをするときに足を体に近づけるのがつらいことがあります。無理に足を体に近づけようとするのではなく、「膝を曲げないようにする」ことを意識しましょう。どうしてもつらい場合は、反対の足の膝を軽く曲げると少し楽になります。
ストレッチで痩せるためにおすすめの部位別ストレッチ
「気になる部位をピンポイントでシェイプアップしたい!」そんな願いを持つ方も多いはず。例えば、「太ももを細くしたい」「お腹周りをすっきりさせたい」など、ダイエットしたい部位は人それぞれです。
今回は、そんな方のために、部位ごとに効果的なストレッチを厳選してご紹介します。気になる部位を集中してケアし、効率的にダイエットを進めましょう!
太ももを引き締めるストレッチ
太ももを引き締めるためのストレッチで、特に重要なのが「大腿四頭筋」です。体の中で最も大きな筋肉のひとつで、太もも部分に位置しています。大腿四頭筋をしっかりとストレッチすることで、エネルギー消費が増え、代謝が活性化します。その結果、効率よく太ももを引き締めることができます。
筋肉太りを解消して足を細くする「太ももストレッチ」
ダイエットのために運動を頑張っていると、使った筋肉が硬くなり、足が痩せにくくなることがあります。血行を良くするためにも、特に「前もも」をストレッチするととても効果的です。前ももをしっかり伸ばすことで、筋肉がほぐれて、痩せやすい体作りに役立ちますよ。

- 床に正座をして、そのまま上体を後ろに倒していきます。
- 前ももがストレッチされているのを感じましょう。
- 倒せるところまで倒したら、そのまま20秒キープします。
お腹を引き締めくびれを作るお腹ストレッチ
お腹を引き締めるためには、まず姿勢を改善することが大切です。姿勢を整えることで、お腹が引き締まり、肋骨と骨盤をしっかり離すことで、キレイなくびれが生まれ、メリハリのあるボディラインを作ることができます。
くびれを作るための「ウエストひねりストレッチ」
忙しい毎日でも、ちょっとした隙間時間にできる「ウエストひねりストレッチ」。家事や仕事の合間に、準備なしですぐに始められる手軽さが魅力です。面倒くさがり屋さんにもぴったりで、テレビや音楽を楽しみながらでもOK!リラックスしている合間にも最適なストレッチです。少しの時間を効率よく利用して、綺麗なくびれを手に入れましょう!

- まず、床に座り、右膝を曲げて足を軽く引き寄せます。左足は右足の外側に置き、しっかりと地面につけましょう。
- 右肘を左膝の外側に当て、右肘で左膝を軽く押しながら、体を左側にひねります。この時、ウエストをしっかりとねじることを意識しましょう。
- 反対側も同じように行い、ウエスト全体をひねってストレッチを深めます。
※ウエストひねりストレッチのポイント
背筋をまっすぐに保ちながら、腰をしっかりとひねることを意識しましょう。このとき呼吸を止めないように注意してください。
背中をスッキリさせるストレッチ
ガチガチになった背中をほぐして、姿勢を改善するストレッチです。姿勢が良くなることで、引き締まった美しい背中を作ることができます。また、このストレッチは肩こり解消にも効果的なので、日々の肩こりに悩んでいる方にもおすすめです。
ストレッチはいつやるのが効果的?
痩せやすい体になるストレッチをご紹介しましたが、このようなストレッチは、いつやると効果的なのでしょうか?
朝起きたとき

朝起きたときにストレッチを行うと、体温が上昇して血行が良くなり、体が動きやすくなります。これにより、消費カロリーが増え、痩せやすい体づくりを目指せます。また、朝のストレッチは午前中の代謝を上げる効果があります。1日のスタート時に代謝を上げれば、代謝が高い状態をキープでき、エネルギーを消費しやすくなるため、ダイエット効果が高まるでしょう。
さらに、朝起きた後にストレッチを習慣化することで、1日をアクティブにスタートでき、積極的に活動するサポートをしてくれます。朝から積極的に動きたい方は朝起きたときのストレッチを習慣化しましょう。
ただし、注意点として、起床直後は筋肉や関節が固まりやすく、ケガをしやすいので、無理なストレッチを行わないこと。筋肉や関節をほぐしてから体を動かしましょう。
入浴後

身体が硬い方や、身体に負担をかけたくない方には、入浴後のストレッチがおすすめです。入浴後は体温が上がり、筋肉が柔らかくなっているため、ストレッチがしやすく、ケガの予防にもつながります。湯船に10~15分ほど浸かることで筋肉の緊張がほぐれ、無理なく体を動かせるようになります。
また、入浴後のストレッチはダイエット効果を高める効果もあります。温まった筋肉をしっかり伸ばすことで、筋肉や関節の可動域が広がり、ストレッチ効果が高まります。これにより、脂肪が燃焼しやすくなりダイエット効果が高まります。身体が硬く、怪我をしたくない方は入浴後にストレッチをすると良いでしょう。
寝る前
疲れが溜まっている方や睡眠不足の方には、寝る前のストレッチがおすすめです。ストレッチをすることでリラックス効果が高まり、副交感神経が優位になります。これにより、睡眠の質が向上し、深い眠りに入ることができます。質の高い睡眠は、成長ホルモンの分泌を促し、代謝をアップさせ、痩せやすい体作りに役立ちます。
また、寝る前に行うストレッチは、ゆっくりと筋肉を伸ばす「静的ストレッチ」が効果的です。静的ストレッチには、血圧や心拍数を下げる効果があり、体をリラックスさせることで、安眠をサポートします。質の良い睡眠がダイエットにも大きな影響を与えるため、寝る前のストレッチを取り入れて、より良い睡眠を手に入れましょう。
ストレッチで痩せる効果をアップさせるコツ
ストレッチをアップさせるコツについてご紹介します。どのようにすれば効果的に行えるか見ていきましょう。
ゆっくり呼吸しながらリラックスして行う

ストレッチは、リラックスした状態でゆっくりと呼吸しながら行うことが大事。肩の力を抜いてストレッチを行うことで、凝り固まった筋肉が緩み、効果的にストレッチできます。
また、リラックスすることで、全身に酸素がいきわたり、脂肪燃焼をサポートします。基本のやり方は、息を吐きながら伸ばし、息を吸いながら戻すこと。
どの部分が伸びているのかをしっかり感じながら、ゆったりとした気持ちで行いましょう。
「痛気持ちいい」範囲でストレッチする
ストレッチは「痛気持ちいい」と感じる範囲で行いましょう。 いつも動かしている範囲よりも少しだけ範囲を広げることで柔軟性が上がり、痩せやすい体づくりに役立ちます。
たまに柔軟性を上げようと、無理してストレッチをする方がいますが、無理してストレッチを行うと筋肉や関節に負担が掛かりケガの原因になります。また、「気持ちいい」くらいの強度だと柔軟性の向上はあまり見込めません。
ストレッチのポイントとしては、「痛気持ちいい」を意識しながら筋肉を伸ばすこと。また、注意点としては無理して筋肉を伸ばし過ぎないこと。筋肉を伸ばしている際中にプルプル震えてきたら強すぎるサインだと理解しておきましょう。
伸ばしている部位に意識を向ける

ストレッチをする際は、伸ばしている部位に意識を向けることが大切です。 伸ばしている部位に意識を向けることで、狙った部位を効率よくストレッチすることができます。 筋トレでもそうですが、効かせたい部分を意識しなければ狙った部位を効率的に鍛えられません。
ストレッチも同じで、意識しないで伸ばすと別の部位に効かせてしまったり、狙った部位を十分に伸ばすことができなかったりします。 また、無意識に力が入りすぎてしまいケガをしてしまうこともあります。
ストレッチをする際は、狙った部位に意識を向け、伸びを感じたら、その体勢を10~20秒静止しましょう。
反動を使わない
ストレッチは伸ばせばいいというものではありません。 反動を使って伸ばしてしまうと、筋や腱に無理が掛かりケガの原因になります。
ストレッチはゆっくりと息を吐きながら伸ばし、リラックスすることで効果が得られます。 ついつい反動をつけて伸ばす癖のある方は、ゆっくりとストレッチすることを意識して行いましょう。
毎日継続して行う

ストレッチで痩せる効果を高めるためには、毎日続けることがとても重要です。1回や2回、または週に数回行うだけでは、効果は一時的で、思ったような結果は得られません。筋肉はストレッチを続けることで柔軟性が高まり、体を動かしやすくなります。
たとえ1日3〜5分の簡単なストレッチでも、毎日続けることが大切です。毎日の習慣にすることで、体の柔軟性が高まり、ダイエット効果もアップします。ストレッチで痩せやすい体を作れれば、理想的な体型に近づくでしょう。
ダイエットを成功させる秘訣はストレッチ習慣!

ストレッチは筋肉の柔軟性を高めるだけでなく、ダイエットにも効果的です。特に、お腹まわりの引き締めや下半身の脂肪燃焼に効果があり、無理なくダイエットを進めたい人にぴったりの方法です。
筋トレやランニングのような激しい運動が苦手な方でも、ストレッチをすることで痩せやすい体作りをサポートできます。しかし、ストレッチの効果は一朝一夕に現れるものではありません。
ダイエットを成功させるためには、ストレッチを毎日の生活に取り入れ、地道に続けることが最も大切です。無理なくできる範囲から始めて、習慣化し、少しずつ強度を増していくことで、着実にダイエット効果を実感できるでしょう。ストレッチを生活に取り入れ、健康的に美しく引き締まった、理想の体型を手に入れてください。