肉ダイエットの効果とやり方|痩せる肉の選び方と食べ方
お肉大好き! 食べるの大好き! という人にオススメなのが「肉ダイエット」です。
「まさか……肉なんて食べたら太るに決まってるじゃない!」と思う人は多いと思いますが、じつは肉の種類や食べ方によっては、痩せる効果が期待できるのです。
肉ダイエットは極端な食事制限がないので、我慢によるストレスが少なく、健康的に痩せられる方法です。しかも、体に必要な栄養を摂りながら無理なく痩せられるので、リバウンドが少ないのも魅力の1つ。
そこで今回は、肉ダイエットの効果とやり方をご紹介します。美味しく楽しく美しく、そして健康的に痩せる「肉ダイエット」に早速チャレンジしてみてくださいね。
目次
肉ダイエットとは?
肉を食べるダイエットなんて、あまり痩せないような気がしますよね。「肉は太る」というのが一般的なイメージですが、実は、肉には豊富な栄養素が含まれていて、健康的に痩せる効果があるのです。
肉に含まれる豊富な栄養素といえば、代表的なのが「タンパク質」。そして、肉ダイエットの効果を高める鍵を握っている栄養は、脂肪を燃焼させる効果のある「L-カルニチン」です。これらの栄養が豊富に含まれている肉を食べることで、痩せる効果がグンとアップするのです。
このように優れた効果のあるダイエットですが、肉の種類や食べ方によっては太る可能性もあるので、「正しいやり方」と「痩せる肉の選び方」が重要になってきます。また、肉を食べることで満足感が得られるので、我慢によるストレスが少ないことも肉ダイエットのうれしいポイントの1つですね。
野菜だけを食べるより、肉を食べるほうが痩せる理由
ダイエットを始めると、高カロリーの肉や白米を我慢する人が多いですよね。その代わりに食べる物といえば、低カロリーの野菜ではないでしょうか? たしかに野菜は低カロリーなので痩せやすい食べ物の1つですが、野菜ばかり食べていると基礎代謝が低下して痩せにくくなります。
お肉を極端に減らしたり、お肉をまったく食べなかったりすると、お肉に含まれる豊富な栄養素を摂取できなくなるため、逆に太ってしまう可能性があるのです。
とくに、タンパク質不足はダイエット効果が半減するので要注意。野菜ばかり食べていると筋肉を作るもとになる「タンパク質」が不足しがちになり、筋肉量が減少することで基礎代謝が低下してしまいます。
つまり、ほぼ野菜だけの食事を続けると、一時的には痩せることができても、基礎代謝が低下することでリバウンドしやすくなり、痩せにくい体になってしまう可能性があるのです。
その点「肉ダイエット」なら、筋肉をつくる栄養である「タンパク質」をたっぷり補給できるので、代謝が低下することなく、むしろ代謝を高めながら痩せることが可能なのです。
しかも肉に含まれるタンパク質は髪や肌の栄養になるため、ダイエット中に起こりやすい肌荒れを防ぐことができます。このように肉ダイエットは、ただ痩せるだけでなく、健康的に美しく痩せることができるため、女性にとってメリットの多いダイエット方法と言えるでしょう。
肉ダイエットの効果とは?
ダイエットの食事で野菜だけ食べるのは、リバウンドしやすくなることがわかりましたね。では、肉を食べる「肉ダイエット」には、どのような効果が期待できるのでしょうか?
L-カルニチンによって脂肪を燃焼する
「肉=太る」という概念は、もはや古い常識です。肉に含まれる「L-カルニチン」という成分には、脂肪の燃焼を促す効果があります。これこそが、肉ダイエットの一番の効果なのです。
L-カルニチンが多く含まれるのは、牛肉や羊肉などの「赤身肉」。赤身肉は、脂肪燃焼の効果が高く、肉ダイエットに適しています。
肉を消化するためにエネルギーを消費する
肉を食べて痩せるもう一つの理由は、肉は消化が悪く、消化するためにエネルギーを消費するからです。つまり、肉を食べることで痩せる効果があるということですね。
またタンパク質は、摂り過ぎても体外に排出されるようになっているため、タンパク質を摂り過ぎたからといって太ることはないそうです。ただしこれは、タンパク質だけのことなので、肉に含まれる脂質はもちろん太ります。そのため脂質の少ない肉を選ぶのがコツです。
また、タンパク質を摂り過ぎると内臓疲労を起こすこともあるので、食べ過ぎは避けて適量の肉を食べるようにしましょう。
肉ダイエットのやり方
肉ダイエットに成功できるかどうかは、正しいやり方を実践しているかどうかで決まります。では、肉ダイエットのやり方を見ていきましょう。
1日200~300g程度の肉を食べる
肉ダイエットに必要な肉の摂取量は、1日あたり200~300gくらいが目安です。赤身のステーキなら、手のひらサイズくらいの大きさになります。それを1食で食べても、数回に分けて食べてもOK。
肉以外にも、卵や乳製品、大豆製品などのタンパク質を摂ることを考えれば、1日あたりの肉の摂取量はこの程度になります。
この量を多いと感じるか、少ないと感じるかは人によると思いますが、タンパク質やL-カルニチンの効果を十分に発揮させるには、これくらいの量の肉を食べる必要があります。
赤身の肉を選ぶ
肉ダイエットのやり方は、どんな種類の肉を食べるかが重要なポイントになります。肉ダイエットで選ぶべきなのは、「赤身肉」です。赤身肉は脂肪分が少なく、脂肪燃焼効果の高い「L-カルニチン」が多く含まれているため、肉ダイエットに適しているのです。
調理法は「網焼き」「蒸す」「茹でる」
肉ダイエットのやり方は、調理法にも気をつけることです。とくにNGなのは、高カロリーになる「揚げ物」です。肉ダイエットにオススメの調理法は、「焼く」「蒸す」「茹でる」です。油を使ってフライパンで焼くのもギリギリOKですが、できれば油を使わずに、油を落としやすい「網焼き」にすると良いでしょう。
調味料・薬味の選び方も重要
肉ダイエットで効率的に痩せるには、調味料や薬味の選び方も重要なポイントになります。何と一緒に食べるかによって脂肪の吸収を抑えたり、代謝を促したりしてくれます。
たとえば、「おろし生姜」と一緒に食べると脂肪の燃焼を促し、「大根おろし」と一緒に食べると消化を助ける働きがあり、「ニンニク」と一緒に食べると新陳代謝を活発にしてくれます。
また、調味料を使うなら、シンプルに「塩コショウ」で食べるのがオススメ。煮物にすると砂糖を入れるので糖質が多くなり、マヨネーズやソースをつけると糖質や脂質が多くなるので、なるべくシンプルな味付けで食べるようにしましょう。
どうしても味にパンチが欲しいなら、「マスタード」や「わさび」、「唐辛子」や「柚子胡椒」などを使うと美味しいですよ。
肉ダイエットで効率的に痩せる食べ方
肉ダイエットの基本のやり方がわかったところで、効率的に痩せる食べ方をご紹介しましょう。
肉ダイエットでは野菜を多めに食べる
肉ダイエットで効率的に痩せる食べ方は、野菜を多めに食べることです。海藻類やキノコ類などの「食物繊維」が豊富な食べ物もオススメ。これらの食べ物は、肉と一緒に食べることで脂肪の吸収を抑える効果があります。
また、肉をたくさん食べると便秘になりやすくなるので、便秘を予防するためにも野菜を多めに食べることが大切です。ヨーグルトや果物なども取り入れると、より便秘が解消しやすくなりますよ。
野菜の選び方は、糖質の多い「ジャガイモ」や「トウモロコシ」は避け、「キャベツ」などの葉物野菜や、「ニンジン」や「ブロッコリー」などの緑黄色野菜がオススメです。
野菜を食べずに肉だけを食べると、血流が悪くなることで高血圧や心臓病のリスクが高まるので、くれぐれも栄養バランスには気をつけて食べるようにしましょう。
糖質を控えめにする
肉ダイエットは「糖質制限ダイエット」の一種なので、ご飯や麺類などの糖質を少なめにすることが大切なポイント。そのため、野菜の種類も糖質が少なめのものを選ぶことが大切です。
また、「肉が太る」と言われる理由の1つに、肉の「脂質」とご飯の「糖質」を一緒に摂ることが挙げられます。焼肉のように、脂質と糖質をセットで摂るような食べ方は太りやすくなるのでNGですが、糖質をまったく食べないのもNGです。
あくまでも「糖質の量を減らしましょう」というルールなので、ご飯も少しは食べましょう。栄養バランスを崩したら痩せにくくなるので、糖質を完全にカットしないようにしてくださいね。
食べる順番に気をつける
肉ダイエットで効率的に痩せる食べ方は、食べる順番に気をつけることです。お腹が空いていると、真っ先に肉から食べたくなりますが、血糖値の上昇をなるべく抑えて脂肪がつきにくくするためには、最初に「野菜」から食べることが大切です。
野菜には食物繊維が多く含まれていて、食物繊維を摂ることで血糖値の急激な上昇を抑えることができ、体に脂肪がたまりにくくなります。とくに、「キノコ類」や「海藻類」は食物繊維が豊富なのでオススメ。
その後で肉や魚、卵などの「タンパク質」を食べ、最後にご飯などの「糖質」を食べましょう。これが、一番太りにくい食べる順番です。
よく噛んでゆっくり食べる
肉ダイエットで効率的に痩せる食べ方は、よく噛んでゆっくり食べることです。早食いは太るもとなので、落ち着いてゆっくり食べましょう。よく噛んで食べることで「レプチン」というホルモンが分泌され、満腹感が得られます。
また、肉は消化が悪いので、なるべく胃腸に負担をかけないためにもよく噛んで食べることをオススメします。
肉ダイエットに効果的な肉の選び方
肉ダイエットに効果的な肉は「赤身肉」だと言いましたが、もっと具体的に効果的な肉の選び方についてご紹介します。
痩せる肉の種類は「マトン(羊肉)」と「牛肉の赤身」
肉ダイエットにもっとも効果的な肉は、「マトン(羊肉)」です。マトンは大人の羊肉のことですが、子羊の肉である「ラム」よりもL-カルニチンの量が多いので、肉ダイエットにはマトンが最適です。
ただし、ラムよりもマトンのほうがクセの強い肉なので、苦手な人も多いかもしれません。どうしても羊肉が苦手という場合には「牛肉の赤身」がオススメ。牛肉なら食べられない人は少ないのではないでしょうか?
肉ダイエットに最適な肉の部位は「ヒレ」と「ロース」
肉ダイエットでは、肉の部位によっても効果に差が出てきます。選ぶべきなのは、脂肪の少ない「ヒレ」や「ロース」などの部位です。
とくにオススメなのが、「牛ロース」や「豚ヒレ肉」。逆に、「豚ロース」や「牛ヒレ肉」は脂肪が意外と多いので、他の種類にしたほうが良いでしょう。「牛モモ肉」や「豚モモ肉」もオススメですよ。
鶏肉は低カロリーだけどL-カルニチンが少ない
肉の中でも鶏肉は低カロリーなので、ダイエットといえば鶏肉が思い浮かびますが、鶏肉は「L-カルニチン」の量が少ない種類なので肉ダイエットにはあまり向いていません。とはいえ、高タンパクで低カロリーの肉であることは確かなので、カロリーで選ぶなら鶏肉でも良いでしょう。鶏ササミや鶏胸肉は、とくに低カロリーです。
では、豚肉と鶏肉では、どれくらいL-カルニチンの量が違うのでしょうか? 豚肉には、なんと鶏肉の4倍ものL-カルニチンが含まれています。しかも、豚肉には「ビタミンB群」が多く含まれているので、代謝をアップしてくれる効果があります。
つまり、ダイエット中の肉選びとして鶏肉を選ぶのはOKですが、「肉ダイエットの効果」のことを考えると鶏肉はオススメできません。
肉ダイエットでNGなのは「ひき肉」や「加工肉」
肉ダイエットの肉選びでNGなのは、「ひき肉」や「ウィンナー」のように原形をとどめていない肉です。
ひき肉は脂質が多いので高カロリーですし、ウィンナーは加工肉なので中に糖分や塩分、さらには添加物も多く含まれています。塩分や糖分を多く摂ると体がむくみやすくなり、また添加物を摂り過ぎると代謝が低下してダイエットの妨げになってしまいます。
そのため、肉ダイエットでは、必ず形のある肉を選ぶようにしましょう。
肉ダイエットにはデメリットもある?
メリットが多い肉ダイエットですが、デメリットもあるので最後にご紹介しておきます。
体臭がきつくなる
肉ダイエットのデメリットは、体臭がきつくなることです。肉を毎日食べ続けると、動物性タンパク質が分解されるときに発生する「ケトン体」によって、「ケトン臭」という体臭が出てくることがあります。
ケトン臭は、ケトン体に含まれる「アセトン」という物質によるもので、甘酸っぱい臭いが特徴です。
この体臭を防ぐためには、肉だけを食べるのではなく、野菜もしっかり食べることが大事。野菜を食べることでデトックス効果が高まり、肉ダイエットで起こりやすい「体臭」の問題を解消することができるでしょう。
食費がかかる
肉ダイエットのデメリットは、食費がかかることです。米やパンも品質の良いものを買えば高価になりますが、肉に比べると安い食材になります。それに比べて赤身の肉を毎日200~300g食べるとなると、かなりコストがかかります。
とくに牛肉は肉類の中でも高価なので、食費がかかることはある程度覚悟してからダイエットを始めたほうが良いでしょう。
便秘になりやすい
肉ダイエットのデメリットは、便秘になりやすいことです。ただでさえダイエット中は便秘になりやすいですが、肉ダイエットはさらに便秘になる可能性が高くなります。その理由は3つあります。
- タンパク質は体内の水分を排出するから
- タンパク質は腸内の悪玉菌を増やすから
- タンパク質は消化に時間がかかり、お腹にたまりやすいから
このような原因による便秘を防ぐには、野菜を多く摂ることが大事。野菜の中でも、食物繊維が多く含まれる「キノコ類」や「海藻類」を摂るとともに、水分を多めに摂ることで便が柔らかくなり、排泄しやすくなります。
また、乳酸菌が含まれる「ヨーグルト」を摂ることで腸内の善玉菌が増え、腸内環境を整えて便秘を予防・解消できるでしょう。
肉ダイエットで美味しく健康的に痩せよう!
肉ダイエットの効果とやり方をご紹介しました。肉ダイエットは我慢することが少ないので、ストレスがたまりにくく、理想のダイエットと言えます。肉の選び方や食べ方などに注意して、効率的にダイエットを成功させましょう。
肉ダイエットの効果は、L-カルニチンやタンパク質の働きによって代謝をアップし、脂肪を燃焼させることです。
痩せる効果のある肉を選び、美味しく健康的にダイエットを成功させましょう。