
「なかなか痩せない…」「前より太りやすくなった気がする」そんな悩みを感じている方は、基礎代謝の低下が原因かもしれません。
基礎代謝とは、体を動かしていなくても、呼吸をしたり心臓を動かしたりといった“生命活動”のために使われるエネルギーのことで、1日に消費するカロリーの約6〜7割を占めています。
これを上げることで、痩せやすく太りにくい体質へと近づくことができます。「代謝を上げるなんて難しそう…」と思うかもしれませんが、実はそれほど難しくありません。
日々の食事・運動・生活習慣を見直すだけで、基礎代謝は着実に高められます。
この記事では、初心者の方にもわかりやすく、基礎代謝を上げる具体的な方法を3つの切り口からご紹介します。
どれも今日から取り入れられる実践的な内容なので、”理想の体質を目指す第一歩”として、ぜひ最後までご覧ください。
基礎代謝とは「生きているだけで消費するエネルギー」
基礎代謝とは、私たちが何もしていなくても消費しているエネルギーのことです。呼吸や心拍、体温維持、内臓の働きなど、生命を維持するために必要な最小限のエネルギーがこれにあたります。
この基礎代謝は、1日に消費されるエネルギーの約60%を占めるといわれており、実は私たちの体が消費するエネルギーの中で最も大きな割合を占めています。
基礎代謝が高いと太りにくい理由

基礎代謝が高い人は、じっとしているだけでも多くのカロリーを消費できる体を持っています。そのため、太りにくく、痩せやすい体質といえるのです。
たとえば、同じ量の食事をとっても、基礎代謝が高い人の方がエネルギーを多く消費できるため、脂肪として蓄積されにくくなります。
年齢とともに基礎代謝は下がる
残念ながら、基礎代謝は10代後半をピークに年齢とともに低下していくといわれています。これは加齢により筋肉量が減少し、エネルギーの消費効率が落ちてしまうからです。
基礎代謝が下がると、同じ生活をしていても太りやすくなる原因になります。「昔と同じように食べているのに太る…」という人は、この影響を受けているかもしれません。
基礎代謝は生活習慣で高められる!

「体質だから仕方がない…」と思われがちですが、基礎代謝は筋肉量や生活習慣で変えられます。
- 筋トレや有酸素運動で筋肉量を増やす
- バランスの取れた食事を意識する
- 睡眠やストレスケアを整える
こうした日常の積み重ねによって、基礎代謝を高めることは十分可能です。
基礎代謝を理解することが、ダイエット成功の第一歩
ダイエットや体質改善を目指すなら、「カロリー制限」よりもまず、自分の基礎代謝を知ることが大切です。基礎代謝を高めることができれば、食事制限に頼らず、健康的に痩せやすい体づくりができるようになります。
基礎代謝が下がる原因とは?太りやすくなる生活習慣に注意!
痩せにくくなった、疲れやすい、昔より太りやすい……。それ、もしかしたら基礎代謝の低下が原因かもしれません。
基礎代謝とは、私たちが何もしなくても呼吸や体温維持、内臓の働きなど、生命活動を続けるために使われるエネルギーのこと。実は、1日に消費するエネルギーの約6割をこの基礎代謝が占めているのです。
つまり、基礎代謝が落ちると、同じ量を食べても太りやすくなり、逆に痩せにくくなるというわけです。
ここでは、基礎代謝が落ちる主な原因と、その影響についてわかりやすく解説していきます。
加齢による筋肉量の減少
年齢を重ねると、どうしても筋肉量は減っていきます。特に運動習慣がない場合は、30代以降から筋肉の減少スピードが加速。
筋肉は基礎代謝の約20%を占めており、筋肉量が減ると基礎代謝も比例して低下します。その結果、太りやすく痩せにくい体質へと変わってしまうのです。
対策としては、軽い筋トレやウォーキングなどの運動を習慣化し、たんぱく質を意識した食生活を心がけましょう。
極端な食事制限

ダイエットのために食事量を大幅に減らすと、一時的には体重が落ちても、実は筋肉まで減ってしまう恐れがあります。
筋肉が減ると基礎代謝も低下し、「痩せにくく、太りやすい体」に逆戻り。リバウンドの原因にもなります。
対策としては、過度なカロリー制限はしないこと!最低限、基礎代謝分のエネルギーはしっかり摂りつつ、栄養バランスの取れた食事を意識しましょう。特にたんぱく質の摂取が重要です。
乱れた生活習慣(睡眠不足・ストレス)
睡眠不足や昼夜逆転の生活が続くと、自律神経が乱れ、体温調節や内臓の働きが低下。これにより基礎代謝も落ちやすくなります。
また、慢性的なストレスも自律神経に悪影響を与え、基礎代謝の低下を招きます。
対策としては、規則正しい生活リズム、質の高い睡眠、ストレスケアを心がけること。朝日を浴びる、リラックスできる時間を作ることも効果的です。
基礎代謝が落ちるとどうなる?

基礎代謝が低下すると、次のような変化が現れやすくなります。
- 同じ食事量でも太るようになる
- 疲れやすくなる・回復が遅くなる
- 体温が低下し、冷え性になりやすい
- 肌トラブルや便秘など、不調が出やすくなる
- 生活習慣病(糖尿病・高血圧など)のリスクが上がる
つまり、基礎代謝が下がることは美容・健康の両面において大きなリスクとなるのです。
基礎代謝を落とさない生活を意識しよう!
基礎代謝の低下は、年齢だけでなく、運動不足・食生活の乱れ・睡眠の質の低下といった日常の積み重ねでも引き起こされます。しかし裏を返せば、これらを改善すれば、年齢に関係なく基礎代謝を上げることも可能です。
「痩せやすく太りにくい体をつくりたい!」と思ったら、まずは生活習慣の見直しから始めてみましょう。
食事で基礎代謝を効率よくアップさせる方法|栄養と食材の選び方がカギ
基礎代謝を上げるためには、日々の食事内容がとても重要です。特に「筋肉量の維持・増加」「体温の維持」「血流改善」「腸内環境を整える」といった4つの観点から、これらの栄養素を意識した食生活を心がけることで、痩せやすい体質に近づけます。
ここでは、基礎代謝アップにつながる具体的な食材と食べ方のポイントを、わかりやすく紹介します。
筋肉量を増やして代謝アップ!おすすめ高たんぱく食材

筋肉は基礎代謝の多くを消費している器官。筋肉量が増えれば、それだけ代謝も高まります。そのため、筋肉の材料となる「良質なたんぱく質」を意識して摂取しましょう。
■おすすめの高たんぱく食品
- 肉類(鶏ささみ、鶏むね肉、牛もも肉など赤身中心)
- 魚介類(サバ、鮭、カツオなど)
- 卵
- 大豆製品(納豆、豆腐、豆乳)
- 乳製品(ヨーグルト、チーズ)
※脂肪分の多い部位は控えめにし、低脂肪の食材を選ぶのがポイントです。
また、筋肉を構成する「アミノ酸」も代謝アップに不可欠です。以下のアミノ酸とその多く含まれる食品もぜひ意識してみてください。
■アミノ酸が多く含まれる食材
- リジン:魚介類、肉、レバー、大豆、牛乳、チーズ
- アルギニン:鶏肉、豚肉、大豆、カツオ、ピーナッツ
- アラニン:鶏肉、ホタテ、しらす、アジ、鮭
- プロリン:カツオ、チーズ、ゼラチン、豚肉
体温を上げて代謝を高める!体を温める食べ物

体温が1℃上がると基礎代謝は約13%上がるとも言われています。冷えは代謝の大敵。内臓から温めるような食材を取り入れて、体の内側から燃えやすい体を作りましょう。
■体を温めるおすすめ食材
- 根菜類(にんじん、かぼちゃ、ごぼう、れんこん)
- 香辛料・薬味(ショウガ、にんにく、唐辛子、シナモン)
- 発酵茶(紅茶、ウーロン茶)
- 未精製食品(玄米、全粒粉パン、黒糖)
とくにショウガに含まれる「ショウガオール」や、唐辛子の「カプサイシン」は、血行促進・脂肪燃焼を助ける成分。料理に少量取り入れることで、代謝アップが期待できます。
血流を改善して代謝を促進!摂りたい栄養素と食材

血流がスムーズであることも、基礎代謝の向上には欠かせません。細胞に酸素と栄養がしっかり届くよう、血行をよくする栄養素を積極的に取りましょう。
■血流改善に役立つ栄養と食材
- クエン酸:酢、梅干し、レモンなどの柑橘類
- EPA:イワシ、サンマ、アジなど青魚
- ビタミンE:かぼちゃ、アーモンド、うなぎ
クエン酸は疲労回復効果もあり、代謝効率をサポートしてくれます。
腸内環境を整えて代謝効率アップ|発酵食品と食物繊維

最近の研究では、「腸内環境の乱れが代謝の低下につながる」とも言われています。腸を健康に保つことは、基礎代謝の維持にも直結するのです。
■腸を整える食材
- 発酵食品:納豆、味噌、キムチ、ヨーグルト、チーズ
- 食物繊維:にんじん、さつまいも、きのこ、海藻、果物
- オリゴ糖:バナナ、ブロッコリー、大豆、玉ねぎ
腸内の善玉菌を増やす「プロバイオティクス(発酵食品)」と、それを育てる「プレバイオティクス(食物繊維・オリゴ糖)」の両方を意識するのが理想的です。
運動で基礎代謝を上げる!初心者でもできる効率的な方法とは?
基礎代謝を上げるために欠かせないのが「運動」です。筋肉量が減ると基礎代謝も低下し、太りやすく痩せにくい体質になってしまいます。
特に運動習慣がないと、20代を過ぎた頃から筋肉は年々減少していきます。しかし、特別なジム通いやハードなトレーニングをしなくても、日常生活にちょっとした工夫を取り入れるだけで、基礎代謝を上げることは可能です。
ここでは、初心者でも無理なく始められる運動方法を「筋トレ」「ストレッチ」「有酸素運動」「呼吸法」に分けてご紹介します。
自宅でOK!基礎代謝を上げる筋トレメニュー

筋肉は、基礎代謝の大部分を担う重要な組織。特に太もも・お尻などの「大きな筋肉」を鍛えることで、効率よく代謝を上げることができます。
初心者におすすめの自宅筋トレメニューは以下の通りです。
- スクワット10回
- ひざ付き腕立て伏せ10回
- 腹筋10回
この3つを1セットとして、週に2〜3回からスタート。無理のない範囲で徐々に回数を増やしていきましょう。短時間でも継続することで、筋肉量アップ&代謝アップが見込めます。
血流改善で代謝アップ!毎朝できるストレッチ習慣

ストレッチも基礎代謝アップに効果的です。筋肉の柔軟性を高めて血流を促進することで、酸素や栄養が全身に届きやすくなり、代謝が活性化されます。
特に「下半身のストレッチ」は効果大。太ももやふくらはぎの筋肉は血液循環を助ける“ポンプ”の役割を担っているため、代謝に大きな影響を与えます。
■おすすめタイミング
- 朝起きてすぐ:交感神経を活性化し、代謝スイッチをオンに
- 入浴後:筋肉が温まっているため、効果的に伸ばせる
静的ストレッチ(ゆっくり伸ばす)と動的ストレッチ(リズムよく動かす)を使い分けるとさらに効果的です。
脂肪を燃やして代謝アップ!やさしい有酸素運動

有酸素運動は脂肪燃焼に加えて、血流促進・心肺機能の向上など全身の代謝を底上げする効果があります。運動初心者でも始めやすく、日常生活に取り入れやすいのが魅力です。
■手軽にできる有酸素運動の例
- 通勤時に1駅分歩く
- エスカレーターの代わりに階段を使う
- 週に数回、30分程度のウォーキングやサイクリング
ヨガ&腹式呼吸でインナーマッスルを鍛える

ヨガや腹式呼吸には、自律神経を整える効果や深層の筋肉(インナーマッスル)を鍛える効果があります。特に呼吸を意識することで、体の内側から代謝を高めることが可能です。
■代謝を高める呼吸と姿勢のポイント
- ヨガのポーズを取りながら深くゆっくりと腹式呼吸を行う
- 朝に太陽の光を浴びながら呼吸を整えることで、交感神経が活性化し代謝がアップ
日々のストレス緩和やリラックスにもつながるため、心身のバランスを整えながら痩せやすい体づくりができます。
生活習慣の見直しで代謝を底上げする!日常に取り入れたい6つの習慣
基礎代謝を高めるには、特別な運動やサプリメントだけでなく、毎日の生活習慣の積み重ねがとても大切です。ここでは、代謝を効率的に上げるための「習慣の整え方」を6つのポイントに分けて解説します。
起床後すぐに「水」または「白湯」を飲む

人は一晩の睡眠で200~500mlの汗をかくと言われています。起きた直後の体は軽い脱水状態。このタイミングでコップ1杯の水や白湯を飲むことで血流が促進され、代謝がアップします。
白湯は、胃腸をやさしく温めて内臓機能を活性化させる効果があるため、体が冷えやすい方には特におすすめ。夏でも冷たい水ではなく、常温か白湯を意識して取り入れましょう。
バランスのとれた食事を「よく噛んで」食べる

「忙しいから朝食は抜く」という人も多いですが、朝ごはんを食べると内臓が目覚めてエネルギー代謝が活性化します。できるだけ規則正しく食事をとることで、体内リズムも整い、代謝の安定にもつながります。
また、スムージーやゼリー食が流行っていますが、「噛む」という行為自体が代謝を高めるポイント。よく噛むことで満腹感も得やすく、食べすぎ防止にもなります。
「温かい食べ物・飲み物」で体を冷やさない

基礎代謝は「体温」と深く関係しています。体が冷えると血流が滞り、代謝も落ちてしまいます。そのため、冷たいものばかり口にしないように注意しましょう。
■代謝を高める温かい飲食物の例
- 飲み物:白湯、ココア、紅茶、生姜湯、レモネード
- 食べ物:ショウガ、唐辛子、玉ねぎ、根菜類
※コーヒーやアルコールは体を冷やす作用があるため、取りすぎには注意が必要です。
毎晩湯船に浸かって、体の芯まで温める

忙しい日や暑い夏はついシャワーだけで済ませがちですが、しっかりと湯船に浸かることが代謝アップの鍵です。体を芯から温めると血流が促進され、老廃物の排出もスムーズになります。
■効果的な入浴法のポイント
- お湯の温度:38〜40℃のぬるめがベスト(リラックス+代謝促進)
- 入浴時間:15〜30分(温度による)
- 入浴前:白湯を飲んで体内から温める
- 入浴中:水分補給を忘れずに(汗で水分が失われる)
- 湯量:肩が出る程度。のぼせ防止に半身浴も◎
- 入浴後:体を冷やさないよう、すぐにパジャマへ着替える
入浴剤やアロマオイルを使えば、自律神経のバランスも整いやすくなり、リラックス効果も倍増します。
こまめに水分補給して、血流を良くする

代謝を上げるには「水分」が不可欠。水分が不足すると血液がドロドロになり、酸素や栄養が体内に届きにくくなってしまいます。水を飲むことで血流が良くなり、細胞の活動が活発に。結果として基礎代謝が上がります。
※1日あたりの水分摂取の目安:飲み水として約1.2〜1.5リットルが理想
白湯や常温の水をこまめに取り入れ、寝起き・食事中・運動前後・入浴前後のタイミングを意識して水分補給をしましょう。
良質な睡眠をしっかり確保する

睡眠中、私たちの体では成長ホルモンが分泌され、脂肪燃焼や細胞修復が行われています。しかし、睡眠不足になるとホルモンバランスが乱れ、基礎代謝が低下しやすくなるのです。
また、睡眠不足はインスリンの感受性を低下させ、太りやすい体質に変えてしまう恐れもあります。できれば毎日同じ時間に寝起きし、7時間前後の睡眠時間を確保するよう心がけましょう。
基礎代謝を上げて“痩せやすい体”を手に入れよう【まとめ】

基礎代謝を上げることは、ただ痩せるためだけでなく、「太りにくく、疲れにくい、健康的な体質」を手に入れるための第一歩です。
この記事では、食事・運動・生活習慣の3つの観点から、基礎代謝を効率よく高める方法を紹介してきました。
■食事で代謝を上げるポイント
- タンパク質やビタミンB群、鉄分、DHAなどをバランスよく摂取
- 朝食は抜かずに、よく噛んで食べる
- 体を温める食材・飲み物(ショウガ・白湯など)を積極的に取り入れる
■運動で代謝を高めるコツ
- 筋肉量を増やす無理のない筋トレ(スクワット・腕立て・腹筋など)
- ウォーキングやストレッチなど、日常に取り入れやすい軽い運動を継続する
■生活習慣の見直しで、自然に代謝アップ
- 毎朝の白湯、規則正しい食生活、体を温める習慣を意識
- 入浴でしっかり体を温める(湯船に浸かる)
- 良質な睡眠と、十分な水分補給を習慣化
こうした習慣は、すぐに効果が出るものではありません。しかし、日々の積み重ねが体の内側から変化を生み出し、基礎代謝を底上げしていきます。
「できることから、少しずつ」始めてみることが、最も大切です。ぜひこの記事を参考に、今日から一つだけでも生活の中に取り入れてみてください。毎日の小さな行動が、未来のあなたの体を作ります。