ニセ食欲がダイエットをダメにする! お腹が空いていないのに食べたくなる「ニセ食欲」とは?
美味しそうな食べ物を目の前に出されると、お腹が空いていないのに食べたくなってしまいますよね。これは本物の食欲ではなく、「ニセ食欲」と呼ばれるもの。
人間は本来、お腹が空いたら食べるようにできていますが、ある理由からお腹が空いていなくても食べてしまうのです。
そこで今回は、ニセ食欲に騙されないためのコントロール法をご紹介します。心当たりがある人は少なくないと思いますので、ニセ食欲を撃退する方法を身につけてダイエットを成功させましょう。
ニセ食欲に騙されないで!
ニセ食欲に騙されてつい食べてしまうと、食欲をコントロールできなくなってしまうのが怖いところ。では、ニセ食欲とはどんなメカニズムなのでしょうか?
ニセ食欲とは?
ニセ食欲とは、本当はお腹が空いていないのに食べたくなってしまう食欲のことです。本物の食欲は、血糖値が下がったときに感じるものですが、ニセ食欲は生理現象とは別に「脳が食べ物を欲しくなる現象」のことです。
このニセ食欲に騙され続けると、ダイエットは失敗に終わってしまいます。それどころか、どんどん太ってしまうので何とか騙されないようにしなければいけません。
「ニセ食欲」と「本物の食欲」の違いとは?
では、ニセ食欲と本物の食欲は、どのような違いがあるのでしょうか? 具体的にイメージしてみましょう。
◆突然の食欲は「ニセ食欲」
本来、食欲というものは少しずつ感じてくるものですが、ニセ食欲の場合は突然食欲がわいてきます。たとえば美味しそうな食べ物を見たときなどに「食べたい!」と強く感じてしまうのです。
そうなったらもう抑えられなくなるのがニセ食欲の特徴でもあります。「これはニセ食欲なんだ」と認識させることも大切ですね。
◆特定の食べ物を食べたいなら「ニセ食欲」
どうしても特定の食べ物を食べたくなる瞬間ってありませんか? たとえばポテトチップスやカップラーメン、揚げ物や甘いお菓子などを限定して食べたくなったら、それはニセ食欲です。
本物の食欲の場合は、何でもいいから空腹を満たしたいと思うものですが、ニセ食欲の場合は「絶対アレが食べたい」と感じるのが2つの違いです。
◆お腹が鳴るなどの生理現象があれば「本物の食欲」
お腹が空くとグーっと鳴りますが、この生理現象があれば本物の食欲です。テレビに出演されているある医師が、「お腹が鳴るまで食べない」と言っていたのを聞いたことがありますが、それは本物の食欲のことを言っていたのですね。
◆食べた後に満足するなら「本物の食欲」
本物の食欲の場合は食べた後に満足できますが、ニセ食欲の場合は食べた後に満足できないのが2つの違いです。いくらでもダラダラと食べ続けてしまうのは、ニセ食欲の特徴です。
また本物の食欲を満たした後は幸せな気分になりますが、ニセ食欲を満たした後は、食べてしまったことへの罪悪感が残るのも特徴です。ニセ食欲に騙されずに、ダイエットを成功させましょうね。
お腹が空いていないのに食べたくなる理由
ニセ食欲は、本当はお腹が空いていないのに食べたくなる現象です。では、その理由は何なのか見ていきましょう。
五感が刺激されて、つい食べたくなる
人間には視覚や聴覚、嗅覚や触覚などの五感がありますよね。食べ物を見たときに視覚や嗅覚が刺激されると、過去に食べた物の味覚がよみがってくるのです。
- 美味しそうに見えるから
- 美味しそうなニオイがするから
- 美味しかった記憶があるから
美味しかった記憶が残っていると、「また食べたい」「あれは、こんな味がするはず」と想像してしまうので、食欲を抑えられなくなってしまうのです。ニセ食欲をコントロールするには、食べ物の刺激を受けないことが1番効果的です。
いくら食べても満足できない「ニセ食欲」に注意!
いくら食べても満足できない食欲こそ、ニセ食欲の正体です。
- 好きな食べ物だから
- 別腹だから
- 小腹が空いたから
本当はお腹が空いていないのに食べたくなるのは、それが好きな食べ物だったり、小腹が空いたからというちょっとした理由です。そのちょっとした誘惑にさえ勝てれば、簡単にニセ食欲を撃退できますよ。
ストレスを感じると食欲を満たしたくなる
本当はお腹が空いていないのに食べたくなる理由の中で1番厄介なのが、ストレスを感じたときのニセ食欲です。人間はストレスを感じると不快な気分になるので、欲求を満たすことでストレスに対抗しようとします。
人間の欲求の中で、一番簡単に満たせるのが「食欲」なので、ストレスがたまるとドカ食いしてしまうことも多いのです。ストレスがたまるたびに食べ続けていたら太ってしまうので、他のストレス解消法を見つけることが大切です。
ニセ食欲をコントロールする方法
では、ニセ食欲に騙されないためにはどうすれば良いのでしょうか? ニセ食欲をコントロールする方法をご紹介します。
「カフェイン」や「温かい飲み物」を飲む
カフェインには食欲を抑える作用があるので、ニセ食欲を我慢できなくなったらコーヒーやお茶を飲むと良いでしょう。とくに、温かい飲み物なら満腹感があるのでオススメです。
また、食欲を抑える効果があるハーブティーを飲むのも良いでしょう。フェンネルやペパーミントなら、食欲を抑えるとともにニセ食欲のイライラも解消してくれますよ。
30分くらい他の作業に集中する
ニセ食欲がわいてきたら、30分くらい他の作業に集中するとコントロールできます。ニセ食欲は、そもそも本当にお腹が空いているわけではないので、気をそらせば食欲が収まることが多いです。
できるだけ手を動かす作業のほうが良いので、掃除や編み物などがオススメ。集中しないとできないような細かい作業でも良いでしょう。
食べ物を目につく場所に置かない
ニセ食欲に騙されないためには、食べ物を目につく場所に置かないことです。食べ物が目につく場所にあると、無意識に手が伸びてしまうこともありますよね。
それこそがニセ食欲の仕業なので、できるだけ食べ物は遠ざけておくことをオススメします。お菓子もなるべく買いだめしないようにしましょう。
ガムを噛む
ニセ食欲をコントロールするには、ガムを噛むのがオススメです。ガムを噛むと唾液が分泌されるので、満腹中枢を刺激して食欲を抑える効果があります。
また、ガムを噛む動作は反復運動なので、セロトニンが分泌されて食欲を抑えることができます。セロトニンは副交感神経を優位にして、食欲を抑える作用があります。
歯を磨く
歯を磨くと口の中がスッキリするので、「食べ物で汚したくない」という意識がはたらき、ニセ食欲を抑えることができます。
食後に歯を磨くクセをつけると、ダラダラ食べ続けるニセ食欲をコントロールすることができますよ。食後30分くらい経ってから歯を磨かないと、エナメル質が溶けてしまうので気をつけてください。
炭酸水でお腹を膨らませる
とても単純な方法ですが、炭酸水でお腹を膨らませることもニセ食欲をコントロールするのに効果的です。一時的な対処法ではありますが、何をやっても無理な場合に試してみてください。
もちろん無糖の炭酸水にしないとダイエットになりませんのでご注意を。
食事に集中する「マインドフルイーティング」を習慣にする
すぐに実行できることではないので秘策としてご紹介するのが、「マインドフルイーティング」です。マインドフルイーティングとは、食事に集中することで、食べる行為に意識を向けた食べ方のこと。
五感をしっかりと刺激しながら、ありがたく食べ物を頂きましょう。作った人のことを考え、どんな栄養が体を健康にしてくれるのかを考えて、食べている瞬間に集中するのです。
そうすれば良きタイミングで「ごちそうさま」ができ、食べ過ぎてしまうことがありません。「食べたい!」というニセ食欲がわいたときは、「自分はなぜ食べるのか」を考えるのも良いそうですよ。
簡単な方法から実践してみるなら、まずはテレビやスマホを見ながらの「ながら食べ」をやめることから始めてみましょう。それが、マインドフルイーティングの第一歩です。
ニセ食欲を撃退する「セロトニン」の増やし方
ニセ食欲は、ストレスがたまるとムクムクと湧いてきて抑えられなくなってしまいます。そのため、ニセ食欲を我慢する方法を考えるよりも、ストレスを解消するほうが根本的な解決になります。
ストレスを解消するには、通称「幸せホルモン」と呼ばれる「セロトニン」を分泌させるのが効果的。先ほどの「ガムを噛む」のもセロトニンの分泌に効果的ですが、その他にもあります。
では、ニセ食欲を撃退してくれる「セロトニン」の増やし方を見ていきましょう。
セロトニンの原料である「トリプトファン」を食べる
トリプトファンとは、セロトニンの原料となる物質で「必須アミノ酸」の一種です。トリプトファンは体内で作ることができないので、食べ物から摂るしかありません。では、どんな食べ物にトリプトファンが含まれているのでしょうか?
- 大豆製品
- バナナ
- かつお節
- 乳製品
- ナッツ類
- アボカド
トリプトファンは色々な食べ物に含まれていますが、とくにオススメなのが「バナナ」と「チーズ」です。ニセ食欲がわいたときに食べても良いですし、日頃から食生活に取り入れても良いでしょう。
単純な運動をくり返す
セロトニンを増やすには、単純な運動をくり返すことが効果的です。たとえば「踏み台昇降」や「ウォーキング・ランニング」なら、リズムを一定にすればセロトニンを分泌できます。
余計なことを何も考えずに、無心でやるとセロトニンが分泌しやすくなります。ニセ食欲が出たときに、このような運動をするのもオススメです。
日光を浴びる(とくに朝日が効果的)
セロトニンを増やすには日光を浴びるのが効果的ですが、とくに朝日がオススメ。朝起きて朝日を浴びると体内時計がリセットされて、自律神経が整うことでセロトニンが分泌しやすくなります。
セロトニンは日中に分泌される脳内物質で、夜になるとメラトニンに変わり眠気を誘います。このリズムがしっかりできていれば、セロトニンが正常に分泌されている証拠なので、ニセ食欲に騙されることが少なくなります。
ヒーリング音楽で瞑想する
セロトニンを増やしてニセ食欲を撃退するには、瞑想するのがオススメ。自律神経が整う「ヒーリング音楽」を聴きながらやると、さらに効果的です。
瞑想すると自律神経が整い、セロトニンの分泌を増やすことができます。また精神が安定するのでストレスも軽減し、ニセ食欲を抑えることができます。
腹式呼吸をする
瞑想と一緒にやりたいのが「腹式呼吸」です。腹式呼吸をすると副交感神経が優位になるので、ニセ食欲を抑えることができます。
イライラしたときに腹式呼吸をすると、イライラを抑えるとともにニセ食欲も抑えられますよ。
規則正しい生活をする
寝る時間と起きる時間、食事を摂る時間などを規則正しくすると、セロトニンが分泌しやすくなり、ニセ食欲を抑えることができます。
早寝早起きの習慣をつけると、自律神経が整うのでストレスが軽減し、ニセ食欲に騙されることが少なくなるでしょう。
好きな人と触れ合う・会話する
セロトニンを増やすには、好きな人と触れ合ったり、会話を楽しんだりすると効果的です。とくに彼氏に抱きしめてもらうと、ストレスの1/3がなくなると言われるほど効果的なのです。
また友人や家族などの好きな人と会話をすると、セロトニンを増やすことができ、ニセ食欲を撃退できますよ。
ニセ食欲をコントロールして失敗しないダイエットを!
ニセ食欲をコントロールする方法をご紹介しました。ニセ食欲は本当の食欲ではないので、食べなくても体に支障はありません。その代わり本物の食欲の場合は、あまり我慢しすぎると血糖値が上がりやすくなるので、ダイエットに逆効果になる場合があります。
ニセ食欲がわくのは、ストレスが1番クセモノ。セロトニンでストレスを解消して、ニセ食欲に騙されないようにすることが大事。
ニセ食欲をコントロールして失敗しないダイエットをしましょう。